令和5年の住宅・土地統計調査では、千葉県の空き家は約39万4,000戸であり、全住宅に占める割合は12.3％です。千葉県内で空き家を所有している方の中には、売却を検討している方も多いのではないでしょうか。

しかし空き家を売却する手順は複雑で、初めての方にはわかりにくいかもしれません。そこで本記事では、千葉県で空き家を売却する際の手順を、6つのステップに分けて詳しく解説します。千葉県で空き家売却を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

千葉で空き家を売却する手順6ステップ

1. 査定の依頼

千葉県で空き家を売却する第一歩は、不動産会社に査定を依頼することです。査定とは不動産会社が物件を評価し、売却可能な価格相場を提示することです。まずは、所有する空き家がいくらで売れるのかを知ることが重要です。査定を依頼する際は、複数の不動産会社に依頼することをおすすめします。

なぜなら、不動産会社によって査定額に差が出る可能性があるためです。複数の査定額を比較することで、より適正な価格相場を把握できます。ただし、一括査定サイトの利用には注意が必要です。手軽に複数の会社に査定を依頼できますが、その後の営業電話に対応するのが負担に感じることもあるでしょう。

2. 仲介を依頼する会社の選定・媒介契約

査定額を参考に信頼できる不動産会社を選び、媒介契約を締結します。媒介契約とは、不動産会社に売却の仲介を依頼する契約のことです。媒介契約には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。

例えば専属専任媒介契約は1社にしか依頼できず、自分で見つけた買主とも直接取引できませんが、不動産会社は積極的に販売活動を行います。一方で一般媒介契約は複数の会社に依頼でき、自分で見つけた買主とも直接取引できますが、不動産会社の熱心な販売活動はあまり期待できません。査定額だけでなく各社のサービス内容や担当者の対応、過去の売却実績などを総合的に判断し、自身に合った不動産会社と適切な契約形態を選びましょう。

3. 売り出し価格の決定

不動産会社と相談しながら、空き家の売り出し価格を決定します。価格設定は売却の成否を大きく左右するため、慎重に行いましょう。売主としては「できる限り高く売りたい」と考えるものですが、相場からかけ離れた高値では買い手が見つかりにくくなります。

高すぎる金額設定により買い手がつかない状態が続くと「売れ残り物件」というマイナスイメージがつくリスクもあります。不動産会社から提示された査定額や、周辺の類似物件の取引価格などを参考に、適正な価格を設定しましょう。

4. 販売活動

売り出し価格が決まったら、不動産会社が販売活動を開始します。具体的には物件情報の広告掲載や、オープンハウスの開催などを通じて購入希望者を募ります。効果的な販売活動を行うためには、物件の魅力を最大限に引き出すことが重要です。

例えば事前に室内の清掃を行ったり、軽微な不具合を補修しておいたりすると、購入希望者に好印象を与えられます。また空き家の場合は、定期的に換気や通水を行うなど適切な管理を続けることも大切です。不動産会社と協力しながら、早期売却を目指しましょう。

5. 購入希望者との交渉

購入希望者が現れたら、価格や引き渡し時期などの条件について交渉を行います。購入希望者から、価格交渉（値引き交渉）をされるケースも少なくありません。売主の立場では希望する価格で売りたいですが、購入希望者の要望に全く応じないとチャンスを逃してしまう可能性があります。

一方で安易な値下げは避けたいので、不動産会社のアドバイスを求めながら粘り強く交渉を続けましょ

6. 契約から引き渡し

購入希望者と諸条件について合意に至ったら、売買契約を締結します。売買契約書は、不動産取引のルールを定めた重要な書類であり、通常は不動産会社が作成してくれます。契約書の内容を十分に確認し、不明点は必ず質問しましょう。

契約を締結したら後日に「引き渡し」が実施され、司法書士の立ち会いのもと「売買代金の授受」や「所有権移転登記」などの手続きを行い、買主へ鍵を引き渡します。全ての手続きが完了すれば、空き家の売却は終了です。

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